乙女ゲームマラソン Z

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18★お手てぱっちんができる人へ【あやかしごはん~おおもりっ!~】

 PSVita あやかしごはん~おおもりっ!~ 通常版 - PS Vita

できない人は心の中で言っても良いんだって。

あやかしごはん ~おおもりっ!~

ジャンル 会話タイプ(地の文/中) あやかし×現代×家族
時間 共通 約3時間×2 個別 1.5~2時間 総プレイ 19+1時間

最初の章の選択肢でルートがふたつに分かれて、3人ずつ攻略できます。

それぞれのルートの2周目以降は共通が25分ほど

全員クリア後、スチル集めで+1時間ほど

真相後、各EDに変化あり
攻略人数 6人 制限 有(5人のグッドエンド後に一人解放)
ヒロイン

 朱音 凛(デフォルトネーム 変更可)

 選択肢で明るくなったり内気になったり

 ごはんが好きだったり苦手だったりする高校2年生。
特記 主人公の性格が2パターンあります。 公式HP(honeybee)

 

開始5秒で目潰しされる

見事に私の弱点を突かれました。

物語の始まりというのは、単なるスタートというだけでなく、作品の方向性を示してくれる大切な場面です。シリアスなのか、ほのぼのなのか、コミカルなのか、その空気感に触れながら、期待や心の準備を経て、ユーザーは物語世界に入り込んでいくことになると思います。

5秒でわかりました。これ、泣かされるやつ。5秒で目に膜張ってるわけですから、後はこぼれるだけですから、さあいつでも揺すって来いと、なんなら瞬きするだけで出ちゃうからねと。眼力入れていないと、ちょっとしたことでダバーッときてしまう作品です。

 

 

  • あやかし好きだよ
  • 泣けるお話が読みたいよ
  • お腹が空きたい

 という方には良いのでないかしらと思います。

 

 以下、物語の内容には触れていませんが、仕掛けや仕組みなどネタバレを含んだ感想を書いていますのでご注意ください。

 


ちなみにこんな感じでプレイしています。

zonna.hatenablog.com

ストーリーについて

人間編とあやかし編で、まったく違う共通ルートが展開します。それぞれ4~5話分の物語があって、舞台である紅葉村とあやかしと人間たちの様々な関わりを見ていくことになりますが、そのひとつひとつがとても丁寧で、豪華で、まるで海鮮丼のごとし。

とにかく総プレイ時間に対して内容がボリューミーで、まるで鍋のごとし。

フリの上手さが物語の推進力になる

至るところに釣り餌が垂らされており、ユーザーが疑問に感じるような仕掛けがここ最近やった乙女ゲームの中で一番多かったです。

ただ、垂らしすぎて(ユーザーに思考の余地を与えすぎて)、物語終盤の予想がつきまくってしまう、という面がありました。一周目、2周目はそれが楽しいけれど、周回を重ねるごとに、どうしても想像が追いついてしまうことに。

そこを逆手に取って、メインストーリー、個別ルート共に、結末に共通ルートで感じたような一捻り、もう一展開があるとすごく良かったなと思います。とは言え、それはショートケーキを食べながら「もっといちごがのっていれば」と感じるすごく贅沢な発想かもしれません。いちご以外に目を向ければ、たくさん素敵なものが詰まっているのは間違いないです。

特に、合間に挟まる料理講座がなんだか無性に心地が良くて、一生教わっていたいと思うほどでした。こういうポイントにハマれると、きっとより美味しい。

 

恋愛要素について

共通ルートにも個別ルートへのフリがあるので、紅葉村の人々の物語を追いながら、キャラとゆっくり関係を深めていけるのが良いところだと思います。個別に入るまでや入った直後のチラッと見え隠れする初々しい感じがとても良かった。

拒絶……からの!

付かず離れずが好きな者としましては「おお」と感じる場面がありましたが、個別に入ると全体的に攻略キャラから(わけあって)拒絶されがちになるので、若干ワンパターンに感じるのと仲良し状態から程遠いことに一抹の寂しさを感じます。

けれど人の心の叫びというのはたった一言で何もかも持っていってしまうもので、そうしたシーンを見た瞬間に、細かいことなんてどうでもよくなっちゃうから困ったもんです。

個別ルートは全員の話があやかし側に傾きすぎているので、もっとごはんをメインの武器に使ったお話があったら是非見たかったなぁ。※恋愛要素……?

 

特筆したいこと

幼少期の選択肢によって、主人公の性格が二極化するところがとても興味深いです。

人には持って生まれた性質というものがあり、環境によって変化したり抑圧されたり磨かれたりするのだと思います。

今作のヒロイン、凛ちゃんの場合は、たったひとつの出来事がキッカケで真逆の性格になってしまいます。表現は極端ですが、なるほどと思わされるほどの大きな分岐点であり、初回プレイ時は感心のあまり唸りました。シナリオとシステムが合致しているゲームは大好きです。

 

最初は明るい凛ちゃんでプレイしたので、その後の根暗凛ちゃんには大変おったまげました。あまりのオイタの数々に、守護霊としてはちょっと見ていられませんぶん殴りたいよおと悶々としたのも束の間、結果的にそちらの性格のほうがより楽しめたように思います。

攻略対象に本気でクソ怒られるという体験

ヒロインの自己犠牲や無茶によってキャラが怒る、というのはよく見る光景なのですが、ヒロインの他者を無視した自己中心的な行動によってキャラがブチ切れる、というのは殆ど見ませんのでとても新鮮でした。

守護霊もできるだけ上等なヒロインに取り憑きたいものですから、こいつねえなと思った瞬間に心が離れがちになるのですけど、そういう時はヒロインの目を通してではなく、守護霊の目(近眼乱視)で直接キャラを見ることになるので、また違った感動があります。

ヒロインは良い子のほうがキャラに好かれやすいですし、何かと便利でしょうが、問題児ならではの物語が見られるのはすごく嬉しいです。

 

 

おわりに

感動モノといわれる作品の多くで使用されているような、これで泣かなきゃ人ではない、そりゃずるいよという泣かせの禁じ手(セオリーやテンプレ)と呼べる方法がいくつかあると思います。

あやかしごはんは始まりが始まりだったので、結構深くえぐってくるんじゃないかと身構えていましたが、卑怯な手法を使ってくることはなく、こうした構成の物語の割には作品全体の明度が高い印象です。下方向への暗い泣きが殆ど無く、一番最後のバッドエンドすら昇華の涙を誘うつくりでしたから、感動したいけれど鬱にはなりたくないですワガママ言ってすんませんという乙女にはとても良いと思います。

私は号泣までには至らなかったのですが、常に涙目になっているような作品でした。そうでない時も、声優さんの演技に引っ張られて涙が急に飛び出るなんてこともありました。そんな状況ですから、ヒロイン自身の生い立ちや、サブキャラの吟さんと綴くんをこれ以上いじっていたら、だばっだばに泣いたはずです。

でもそういうことをしなかったのは、飽くまでもこれは乙女ゲームで、乙女ゲームのメインは攻略キャラ達である、という理念が第一に働いているかなと。

 

それにしても吟さんと思わずにはいられ

 

 

PSVita あやかしごはん~おおもりっ!~ 通常版 - PS Vita

PSVita あやかしごはん~おおもりっ!~ 通常版 - PS Vita

 

 実は貴重な眼帯キャラ。

あやかしごはん~おかわりっ! ~ 通常版

あやかしごはん~おかわりっ! ~ 通常版

 

FDがPC版で出ているとな。