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16★終わり良ければすべて良し【忍び、恋うつつ ― 雪月花恋絵巻 ―】

忍び、恋うつつ -雪月花恋絵巻- - PS Vita

第一印象って大事ですよね。

忍び、恋うつつ ― 雪月花恋絵巻 ―/忍恋

ジャンル

会話タイプ(地の文0)

 忍者×学園×メロメロハーレム

時間 共通 約1時間 個別 約2時間 総プレイ 26時間ほど

二周目以降は共通なし。

PSP版)花吹雪恋絵巻編 16時間
     大ハーレムルートのみなら3時間ほど
(続編) 雪月花恋絵巻編 10時間

攻略人数 10人(6+4) 制限 有(雪月花・全員クリアで解放)
ヒロイン

片桐 かえで(デフォルトネーム 変更可)

メロメロの術が使える、異例の編入生。

特記 PSPからの移植+続編のセットです。

公式HP(オトメイト

 

まちがいなく、忍びが恋にうつつを抜かしている

言うだけあります。こんなに抜かしてくる人たちはこれまでにいなかった。しかもよりによって忍び。命令に生き、命令で死ぬ過酷な宿命を背負った忍びはもういない。フワッフワの甘言を紡ぎまくるわたあめ忍者しかいない。

という認識でやると、大真面目なシナリオに驚きます。

PSP版とvita版の2本分楽しめるため、攻略人数も10人と大ボリュームです。PSP版のFDという位置づけではなく続編にあたると思うので、PSP版を好きだった方がFDだあ!と先走ると、一作目で攻略できるキャラは二作目で攻略できず、完全にサポートキャラとしての登場にギャフンとなるはずです。しかし私はそのアシストっぷりにすごく好感を持ちました。

一作目は、友情よりも恋愛感情が早く、ハーレム感が強いです。二作目は丁寧に信頼関係を築いていますし、キャラ独特の、いや独特なキャラの物語が見られます。

 

  • 忍者(忍術)が好きだよ
  • 逆ハーレムが好きだよ
  • 同じことの繰り返しへの耐性はあるよ(どこで鍛えたんですか?)

 という方には良いのでないかしらと思います。

 

 以下、物語の内容には触れていませんが、仕掛けや仕組みなどネタバレを含んだ感想を書いていますのでご注意ください。

 


ちなみにこんな感じでプレイしています。

zonna.hatenablog.com

トーリーについて

オリジナルの歴史設定がとても大きな特徴です。天下を統一したのは豊臣、その忍びの筆頭が真田家。また、忍びが高級職・名誉職になっている時代ですので、忍びとしての宿命や生き様というものはありません。少しでも歴史をかじった人ならば、なんと面妖なと感じる設定であり我々の知る歴史とは大きく違っています。そうなった背景を絡めながら物語が展開するので、if世界が確立しているなと感じます。

PSP版の流れを引き継いでvita版の物語を見終えた時、この世界の今後が開けた感覚があり、とても楽しみになりました。忍者が活躍するにはどうしても敵が必要になってしまいますが、その敵を与えて、もっと彼らの能力や忍術でバリバリ活躍できる話がみたいです。

というのも、今作はパートナーを変えてメインストーリーを追うタイプ、パターン違いを採用しているので、もう、はい、そう、ええ飽きるのです。先日、なぜ私がパターン違いについて愚痴ったのかが呆気なく解明されましたが、×6は三十路にはつらい。なぜ同じ話を6回もするの? 6回も言わないとわからないように見える感じ?

敵の忍びの名は睡魔

起きても起きても夢の中のようなPSP版を乗り越え、まだ五合はあるうつつ山を見上げてため息をつき、今度は×4か……とトボトボ歩き始めたところ、我が家の壁が薄くなければ×4じゃなかったことに大声を上げたくなりました。ヨ~ロレイヒー!!

vita版も同じくパターン違いであるものの、幅広タイプです。しっかりと工夫がされているため気になりません。前作よりも遥かにドラマチックなシナリオ、キャラの掘り下げ、世界観の奥行き、ヒロインの成長がどっと見られ、視界がぱあっと明るくなり、睡魔もどこかに行きました。別の乙女の家でしょう。

 

恋愛要素について

この作品を語る上では外せない要素、メロメロ。パッケージのメロメロ顔からもわかるように、超前面に押しています。そしてその割には、至って健全な印象です。

メロメロの術について考える

色気がないわけではないし、口説かれまくりなのですが、そこに照れや恥ずかしさや嬉しさといった気持ちが特に付随してこない。ひとつ原因がはっきりしているのは、メロメロの術を出してしまうヒロインは彼らに対する申しわけなさと戸惑いが強いため、口説かれている間中ゴメンネゴメンネとなっており、お熱を上げたキャラとの温度差がすごいのです。お互いの会話がかなりちぐはぐなので、愛情を甘受する時間というよりは、状態異常の仲間を見舞う気持ちになり、結果ずっと困る、といった過ごし方になりがちでした。

とにかくあらゆる種類の愛を囁いてくれますので、その要素が好きな人にとっては天国だと思います。よく考えたら、他のゲームでもここまで全力で口説いてくることってあまりないので、そういうシチュエーションが好ましかったり、お好きな声優さんが出ているなら嬉しいかもです。

思うに、メロメロの術は相当に危険でありますから、制作側で意図して使用制限しているような気がしなくもないです。一気に温度上げるにしろギャグにするにしろ、戦いの中での忍術としても使い勝手が良いですし、あんなことやこんなことまで出来たり出来過ぎたりしてしまいますので、セーブしていかないとあっという間にヒロインが最強になって物語が破綻しますし、CEROがぐんと振り切れる。

忍者についての設定や戦い方などからもわかるように、非常に硬派なシナリオが一本通っていますから、恋愛ゲームのアクセントとしてキャッチーなメロメロを使っているだけで、悪用してムフフなシナリオを作る気はないのだろうなあと思います。

褒め言葉にならないかもしれませんが、なかよしで連載していても違和感がありません。付録で手裏剣コレクションがついてくるでしょう。アニメだとしたら日曜の朝にやっていても大丈夫ですし、私に娘がいたなら一緒に見て「みんなかっこいいね。誰が好き?」とか言い合える感じです。そういうことを尋ねる母親が一般的かはともかく。

 

特筆したいこと

1本目は大ハーレムルートだけでも良いかもしれない

触れないわけにいかないほど頻出するので触れますが、このゲームはヒロインがやたらと行動の詳細を実況してくれます。地の文がないタイプは会話のテンポが良くなる一方で、状況の描写に苦労するのが弱点です。なので多少の不自然なセリフは気にしませんが、ヒロインが真面目だからか責任感が強いからか、シーンの雰囲気を壊してでもユーザーに状況を解説してくるものだから驚きます。

vita版の物語では、ヒロインのかえでちゃんが前作よりも成長していて、言葉に説得力があり、名言とさえ思えるセリフがスポポンと飛び出しました。
しかし実況癖が抜けていない。PSP版よりマシになっているとはいえ、vita版でもまだまだこちらにお伝えすることがあるようだ。間違いなく理解してほしいあまり確実に説明過多に陥っているし、ミステリの解答編くらい回想が連続で入ります。

さすがにスチルが表示されている際の完全に見りゃわかる状態の時ですら実況が入った暁には、なんぼなんでもユーザーを日本一のアホだと思っているのかと唖然としたことは良い思い出で、ここまでくるとそれもまた個性、とすら思ってしまうわけでございます。

おかげさまで多少の耐性がつきましたが、以上のこととパターン違い×6は結構キツイので、無理してやるくらいだったら、今作で新規に追加された大ハーレムルートだけのプレイで良いと思います。1本目の雰囲気が充分にわかるようなつくりですし、本編よりも友情が深まっていて微笑ましかった。とあるキャラは大ハーレムルートの方がかわいらしいな、と思ったほどです。

vita版のシナリオのおかげで、前作のキャラみんなに愛着が湧きまくりました。1本目に戻りたくなったキャラもいます。散々×6に涙したというのに、懲りない生き物ですね。改めて、人というのは多角的に見ることで魅力が増すのだなあと思わされました。
もちろん新作のキャラも誰一人見劣りしていません。
花吹雪恋絵巻編(PSP版)だけでなく、雪月花恋絵巻編(vita版)まで見て初めて完結と言って良いと思います。雪月花のEDは「乙女ゲームだなぁ」としみじみ感じられてとても幸福でした。

  

おわりに

発売日は未定ですが、FDが発売されるというではないですか。パフパフ!

乙女ゲームマラソンをやっていて気がついたのは、キャラに愛着を感じるとFDが楽しみになるということです。これはすっごくオトクな感情です。楽しいことはたくさんあったほうがいいけれど、都合よく転がっているはずもない。見つけたり、つくりださないといけないのですから、楽しみ!と思えることがあるという事実がまず嬉しい。

それにしても、子供の頃はりぼんの発売日が待ちきれず、読み終わったそばから来月にタイムリープしたいと思っていましたが、三十路になると基本的に時よ止まれというスタンスなのでものすごく気長に待てます。

さて早く発売日発表しないかなあ!

 

 

 

 

 

ロゴのプルプル感がなんかツボです。