乙女ゲームマラソン Z

vitaのオトメゲーをセイハするブログ

8★心を鬼にして振るうムチ、それこそが愛【KLAP!!】

KLAP!! ~kind Love And Punish~ - PS Vita

教師として就任したはずが、なぜか調教師をやることになったのである。

KLAP!!

ジャンル

会話タイプ×リズムタッチ

 現代×人外×学園コメディ

時間共通 約2.5時間 個別 約2時間 総プレイ 18時間ほど

二周目以降、共通1時間。

攻略人数  6人 制限 1人クリアすれば解放されます。
ヒロイン

山城 暦(デフォルトネーム 変更可)

新米教師、いや新米調教師の23歳。

特記 生徒を調教せねばならない覚悟が必要です。 公式HP(オトメイト

 

一線を画すモノづくりに迫る

乙女の定義がほつれたボタンくらいぶらんぶらんですが、生徒を苦しめるわけにはいかないという事情があってしかたなく彼らに調教を施さなくてはならないゲームです。誤解してはいけません、何も好きでやっているわけではないのです。それが仕事だし彼らにとっては必要なことだし本当はすごく嫌だし興味もないけど心を鬼にしてやらなくては何よりこの作品のウリだし?

当然浮かんでくる疑問はきちんとゲーム内で答えてもらえます。正当な理由の元、やらなきゃいけないことなので、調教するのは理解しました。

でも色気出す必要ある?あるの?あるんですね?あるからこうなったのでしょう。

 

このテの作品というのは大手振って「好きなんだよね!」と言いにくいところがありますが、大体ストーリーが良いという評価もセットになることが多いかと思います。際立ったウリはあれど、いや、話が良いんだって。ほんと、マジ泣けるからなどとユーザーに言い訳させてくれるというか面目が立つという、購入後のフォローもばっちりご多分に漏れずKLAPもストーリーはすっごく真面目ですし、調教だってお互いド真剣にやっているので気まずい思いをしているのはそもそもユーザーのみ、具体的に言うと私だけでした。

前情報が一切なかったのでリアルに!?が頭から飛び出て未だに帰ってきていません。とはいえ、仕事としてこなさなくてはクリアできないぞ。たとえ吐息に邪魔されたとしても、冷静に。喘がれたとしても、無表情で。心を殺して、死んだ目で、ただひたすらにムチを振るおう。さすれば道は拓け注・調教システムは飛ばせるそうです。

 

  • 調教に興味がある
  • 調教はしたくないけど興味はある
  • 別に全然調教とかどうでも良いし興味もないけどネタというか話題というか仮にやったとしてもそのシステムは飛ばすけど一応念のためどんなものか見ておくくらいはしておこうと思ってるけどそれ以上の意味はないですね

という方には良いと思いますよ、すごく。

 


以下、物語の内容には触れていませんが、仕掛けや仕組みなどネタバレを含んだ感想を書いていますのでご注意ください。

 

ちなみにこんな感じでプレイしています。

zonna.hatenablog.com

 

 

★ストーリーについて

メインストーリーといったものはありません。共通ルートで怪奇学校生活を送りつつ、生徒を指導し仲を深め、個別ルートでそれぞれの問題に踏み込んでいくことになりますので、物語のバラエティが豊かで飽きません。

人外との恋愛>教師と生徒の恋愛

生徒という立場なだけで、1人を除き全員がヒロインより年齢が上、それもものすっごく年上ですので(MAX600歳)人間界の常識は通用しない、と口酸っぱく示されます。なので教師と生徒だからといって、そこに大した葛藤は生まれません。

そちらのテーマはえいやと投げ捨て、取り上げる問題は主に「人とそうでない存在」という部分になります。すごくシンプルですが、いちいち5人分の教師と生徒の葛藤を描くのはダレるはずですので、潔くて良いと思います。描写がないわけではないのですが、期待していた人には残念かもしれません。

ちなみに、前半のノリが軽いというか若者向けに感じる部分が多かったです。しかし元来、乙女ゲームというのは乙女に向けて作られているものですので、三十路がゴチャゴチャ文句言ってんじゃねえよと己を御してやらせて頂いておりましたところ、後半は落ち着きを取り戻し、先生として立派にご活躍される暦ちゃんを見ることができました。

 

★恋愛要素について

全体的に丁寧だと感じます。ルートによっては唐突さや説明不足の感が否めないのですが、補完できる範囲内です。

前述からゴロンと意見を翻しますが、いくら数百年上といえど、先生と生徒なので甘々のベタベタにはなりません。調教と同じくらい大真面目に向き合っている非常に硬派なつくりです(謎の文章のできあがりです)

日常に潜むグッとくる空気感

どの個別ルートにも見せ場となる印象的なシーンがあり、そこに辿り着くまでにコツコツとした準備が一貫して行われます。その骨組みへの肉付けとして、空気感や会話感に技を感じる部分がたくさんありました。「この空気良いよね!」と感じるシチュエーションを、わざとらしくなく、さらっとしかし丁寧に表現してくれます。そのさりげない流れはグラスの水滴をさっと拭き取るママの如し。間の使い方を心得ているというか、焦らし上手というか、わざわざ説明されなくともやりとりの中で彼の思っていることを感じさせてくれたり、言葉にしていないのに暦ちゃんのことが好きなんだなーと伝わってくるところがあるなど、ここは上質なキャバクラかい、と非常に感動的ですがこの感想が台無しにした感じがしなくもないです。

 

★特筆したいこと ※調教以外で

調教はキャッチー過ぎて触れないわけにいかないので触れましたが(とか言っておく)、ゲーム中で心の底から楽しかったのは背景美術です。

きれいな景色や動く背景などは目を奪われますが、KLAPの奪い方は他とはひと味違います。違いすぎます。純粋に背景が面白いのです。

 

面白い背景の正体とは

 

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観光客さながら、背景をスクショしまくる。

 

このセンスはどこから来るの。

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お遊びの域を越えて最早芸術。

 

もっと見たい、もっと……!

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普通……! こんな普通は求めていない……!(右下)

 

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おっきいね。

 

★おわりに

「調教するゲームを作りたいね」と発言力のある人が突然言い出したのか、「これまでにない新しい要素を入れたいね」と会議で出された一案だったのか、私にはわかりません。反発は当然予想されたでしょう。作っているほうも「これ大丈夫なんか」と不安に駆られたりニヤついたり大変だったはずです。こういうことは中途半端にやるのが一番いけない。どうせやるなら徹底的に。それがプロフェッショナルというものです。でも誰が聖水まで出せって言ったの? すごい人がいる会社、アイディアのファクトリー。

 

さて、ここまで調教を正当化する舞台を作り上げてお膳立てしてくれたからには、思う存分楽しまないと失礼にあたるってものです。開発側だって命賭けです。大真面目に「こういったゲームを作ってます」と言わなくちゃいけないんです。私だったら言えません。家族に「私は今このゲームがすごく楽しいです」とは言えません、ごめんなさい。私にできるのは、このゲームをオススメの中に加えることくらいです。本当にありがとうございました。

ところでこけしに何の意味もないとは言わせな

 

 

KLAP!! ~kind Love And Punish~ - PS Vita

KLAP!! ~kind Love And Punish~ - PS Vita

 

OPもEDもポップで爽やか。 

FDで日向先生と亮君が攻略対象に。大変喜ばしい。