乙女ゲームマラソン Z

vitaのオトメゲーをセイハするブログ

7★帰るまでが遠足ならば、エピローグまでが乙女ゲーム【NORN9 VAR COMMONS】

ノルン+ノネット ヴァール コモンズ - PS Vita

EDを10回も迎えました。

そして思うのは、10回も迎えることのできる作品だということ。

NORN9 VAR COMMONS/ノルン+ノネット ヴァールコモンズ

ジャンル

会話タイプ(地の文やや多め)

 SF×共同生活×ワイワイ

時間共通 約1時間 個別 約2時間 総プレイ 19時間ほど

序盤でパートナーを選ぶので、二周目以降の共通は殆どありません。

全員の悲恋END回収で+2~2.5時間ほどです。

攻略人数  9人 制限 ルート制限(3人)/全員攻略後真相ルート
ヒロイン

こはる/久我 深琴/不知火 七海 (デフォルトネーム 変更可)

特記 ご覧の通り、ヒロインが3人もいる。 公式HP(オトメイト

 

実験的な乙女ゲーム

ヒロインが3人、攻略キャラが9人」それだけでも話題性は充分ですが、何よりも驚いたのは乙女ゲームを始めたはずが、なぜか小学生男子・空汰くんとしてプレイさせられたことです。新しすぎるだろう。というのも、まずは3人のヒロインを客観的に見る役割が必要だったのだと思います。

 

3人のヒロインたちは単にヒロインとして存在しているのではなく、主人公に選ばなかった場合は共同体の一員として、つまりサブキャラとして物語に関わることになります。

ユーザー=ヒロインではなく、確固たる人格を与えられ、完全フルボイス・立ち絵つきの「登場人物のうちの一人」で、漏れなく全員個性的です。更に、ヒロイン1人につき攻略キャラが3人とカップリングが固定されています。9人から選べるわけではありません。

 以上の仕組みを受け入れるのに少し時間がかかりました。乙女ゲームに馴染みのある人ほど戸惑うかもしれません。ヒロイン達を好きになれるかが評価の大きな分かれ目だろうと思います。

 

  • 壮大な物語がみたいよ
  • SFに興味あるよ
  • ユーザー=ヒロインでなくて構わないよ

という方には良いのでないかしらと思います。

 

以下、物語の内容には触れていませんが、仕掛けや仕組みなどネタバレを含んだ感想を書いていますのでご注意ください。

 

ちなみにこんな感じでプレイしています。

zonna.hatenablog.com

 

 ★ストーリーについて

大きな物語を分割して楽しむ

規模だけでいえば今のところダントツで一番大きなお話なのですが、それを19時間という少ない時間でまとめあげたところに心から驚きました。人数だけを見るととんでもないボリュームなのですが、数の多さを逆手に取って、世界の謎やエピソードをそれぞれのルートで小出しにしてきます。 

そうすることによって、ユーザーは大きな物話でも無理なく受け取ることができます。どのルートにも驚きと発見があり、「あのルートのあれはこのことだったのか」と小さな謎が解決することが楽しいです。 

そして最大のメリットは、キャラの人となりを多角的に知る機会が多いことかなと思います。個別ルートに入っても、メンバーの皆が深く絡んできます。人間関係の良さが自然と浮き彫りになる。ワチャワチャしてる空気感や、意外な関係性や、珍しい組み合わせなどを見るのがとても幸福に感じるようになってしまう。大勢でいる時の愉快な演出と、パートナーとふたりでいる時の緊張感のバランスが絶妙です。

ロケットは月を目指して飛ぶけれど、宇宙には無数の煌めく星があるんだなあ、ってそんな感じです。そんな感じです。

 

 

★恋愛要素について

いくらヒロインが違うと言えど9パターンものお話をつくるということに感心せざるを得ません。すごく純粋な気持ちで、次はどんな話だろうと楽しみになるほどです。

ヒロインにキュンとする

攻略キャラ自身に特徴がありすぎて、こいつ大丈夫かという人ともいつの間にか恋をしていられるほど、エピソードの力が強いです。自然発生するようなキャラや物語ではありません。

また、ヒロインの力も大いに影響しているのではないかと思います。人格がハッキリしているからでしょうが、それぞれの感性で話す言葉や行動が独特なので、こちらが思っていなかった展開になることも多いです。ヒロインに泣かされたのも一度や二度ではありません。誰にキュンと来ているのかわからないほど胸が痛みっぱなしだった物語もあります。死ぬわ。こんな言い方はどうかと思いますが、全員ギャルゲーのヒロインになれるほどの強い魅力を持っています。「ねー!ここにこんなに可愛い子がいるよー!乙女ゲームだけで眠らせていたらもったいないよー!」と紹介して回りたいほど私は好きになったので、そりゃ攻略キャラ達も惚れるわな、と妙に納得しました。

メインストーリーに絡ませつつも短時間と制限のある中、それぞれのエピソードの選び方や会話のやりとりにセンスを感じます。

 

★特筆したいこと

圧倒的な世界観には、引力が宿りますね。

プレイし終えて1ヶ月以上立ちますが、音楽を聞くだけであの世界に引き戻されます。緑豊かなノルンの景色、どこまでも広がる眩しい空が目に浮かびますし、そこにいた人たちのことも容易に思い出せる。

だけど私は敢えて言う。

一番覚えているのはED

10回も見たED。飛ばせば良いのにバカの一つ覚えみたいにきっちり見る。なぜか。イケメンがいるからに他ならない。圧倒的なイケメンには引力が宿る。目が離せない。離しても良いけど離さない、一瞬で切り替わるから。誰とは言わないけどイケメンがいる。イケメンのいるEDを見るだけで多幸感。乙女ゲームってすごいなあ。

という本音はさておき、ED曲がアニメのOPみたいですごく好きです。最近のアニメはOPもEDもシャレオツな曲を使うことが多いかなと思いますが、ノルンのEDはいかにもアニソンだ―っていう勢いのあるメロディラインが心地良い。ゆっくり始まって真ん中で盛り上がるこれまたいかにもゲームのOPといった、素材を駆使して動くOPも良いものですし、それらをつなぐのが不思議で壮大なBGMと思わず手を止めて聞き入ってしまう挿入歌、始まりから終わりまでずっと音楽の力に引きつけられました。だというのに、音楽の知識がゼロの私は音楽についての語彙が食べカスレベルでマシなことが全然言えません。圧倒的な音楽には引力が略。

 

★おわりに

さて、ブログは「おわりに」までがブログです。

はじめに空汰くんというこましゃくれキッズから始まったこの物語も、全員のエンディングを迎えると真相ルートが開き、ここまで展開した大きな物語を閉じようとします。

乙女ゲームというのは恋愛のゲームですから、気になるキャラクターだけを攻略するというやり方が当然あって、フルコンプする必要はありません。vitaでトロフィー獲得率をみてみると、現在までに真相ルートを見たユーザーは50%ほどでした。

始まった物語は終わらなければなりません。どんな形であろうと、物語には必ず終わりがくる。しかし恋愛ゲームというのは、恋愛が始まって、ふたりのエンディングを見ることが終わりを意味します。必ずしもゲームのすべてを最後まで見たほうが良いということでもない。この真相ルートというのは、物語をきれいに畳むための「おわりに」みたいなものだと思っていたのです。

ところがどっこい。

紛うことなき乙女ゲームですやんと。ただのエピローグという位置づけではなく、これは確かに真相「ルート」と呼んで良いほど、ヒロインのひとつの物語でした。

SFとか、壮大な物語とかいっても、これは良くも悪くも「乙女ゲームなんだ」とブレない信念を見せつけられたような気さえします。

そして私は空汰君が大人になるのを待つ

 

 

 

 

 通常版がカミセン↑ 限定版がトニセン↓ 

 

 FD1。役得三人衆。

FD2。わかった、常識人チームだ。